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牧场の土手を歩いて、ライズリングを探す。 |
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南半球のニュージーランドは「地球の箱庭」と称されるほど小规模ながらも自然の景観が美しく、その緑の山や森のフレームには必ず青くて美しい川、湖、海が写り込むほど水が豊富である。そこにはサーモンと鱒が生息しいて、海外からたくさんの钓り人が访れている。ここは特に大物の鱒が钓れる事で有名なのである。しかし、もともとニュージーランドにはサーモンも鱒もいなかった。19世纪后半に人の手で様々な生息地から移されたものが、今でもこの地に适合しながら世代交代を続け繁殖している。サーモンは様々な种类がニュージーランド中の川に放流されたのだが、定着したのは南岛の一部、种类はキングサーモンのみとなった。一説には、海に下ったサーモン达は海流の関係で元の川に戻ることができなかったそうだ。それに比べて淡水のみで生活をする鱒は、綺丽な水を湛える川や湖が豊富なこの国で大きく育つことができた。もともとニュージーランドには淡水鱼が少なく、竞争相手がいなかったために饵を独占することができたのだ。この、どこの地域よりも大きくなる遗伝子を受け継いだ魅力的な鱒达が、我々の今回のターゲットとなった。 |
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夕方に近づくにつれて増えるライズ。起こす波纹は小さいが、水中の主は50センチを越える。 |
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マタウラリバーはニュージーランドの南岛のなかでも最南端に流れ出す大河で、その上流部から下流部までブラウントラウトの鱼影が非常に浓い。ブラウントラウトは先のアメリカ编に登场したニジマス(レインボートラウト)と并んで钓り人に人気のある鱒で、ニジマスがアメリカ原产なのに対してブラウントラウトはヨーロッパ原产で、名曲「シューベルトの鱒」のモデルとなっている。ニジマスの贪欲に饵を食べる単纯な性格に対して、ブラウントラウトは饵の食べ方が気难しいとも言われていて、その性格もなんだかヨーロッパ人っぽい。体色は名のとおり茶色で黒や赤の斑点が美しい。ここでの大きさは平均で45センチ以上、アメリカで必死に狙ったニジマスの20インチ(50センチ)は简単に超えてしまうのである。また、どれくらい鱼影が浓いかというと、アメリカ编で探し出すのに苦労したライズリング(鱼が水面で饵を捕食する时に作り出す波纹)が、见渡す限り川一面で起こるほどで、これは伝説的に「マタウラマッドライズ」などと呼ばれている。そのため、この地は原产地のヨーロッパを差し置いて、「キャピタルオブブラウントラウト」(ブラウントラウト钓りの世界の中心)とまで呼ばれているのである。さて、果たして、今回の、我々钓り人にとって兴奋が抑えられないのは必至である、大きな鱼がうようよいる(であろう)マタウラリバーへの钓り旅の结果はいかに?「マタウラマッドライズ」には出会えたのであろうか?!??? |
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広い川中を右往左往して、やっと颜を上げた。美しいブラウントラウトの颜 |
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2月の初旬、我々6名は成田からニュージーランド航空直行便で约10时间、ニュージーランド最大の都市オークランドに着いた。しかし何をする间もなく第二の都市クライストチャーチに向かい、ここも流れるように乗り継いで、南岛最南端の寂れた町インバカーギルに着いた。空港にフィッシングガイドのデイビッドが出迎えてくれ、早速鱼の状况を闻いてみると、かなりライズは多いとのことだ。インバカーギルから车で约40分のマタウラの町までは、钓りの话に盛り上がり、あっという间の出来事となった。ホテルにチェックイン早々钓り仕度をして川に行ってみると、そこにはすでにライズがポツリポツリと起こっていた。今の时期は真夏にあたり、昼间の気温と水温は鱒にとっては少し高すぎるようだ。鱼の饵であるカゲロウは気温が低くなりだす夕方から羽化を始める。まさにこれから虫や鱼の活性が高くなるであろう时である。时とともに水面を流れるカゲロウは増え、それにつられて鱼のライズは増えてきた。今は夕方の7时なのだが、まだ日は高く、この时期の日の入りは9时30分顷となり、10时过ぎまで钓りはできる。ニュージーランドで钓り始めからプライムタイム突入なのである。いきなりの好况に胸が高まった。兴奋して振るえる手でいざ、一投。鱼がライズを繰り返している流れの筋にできるだけナチュラルにカゲロウのイミテーションフライを流すと、いきなり大きな口が水面に现れフライを咥えて沉んだ。慎重に竿を立てるとずっしりとした重みが竿全体に乗った。広い川中をめいっぱい右往左往してあがってきたのは、50cmもの美しい鱼体であった。 |
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罢さんが钓り上げた62センチモンスター。今回の旅の最大鱼。 |
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それからの5日间というもの、主要な时间帯にはライズリンズに囲まれ、活性の低い时间帯にはニンフフィッシング(フライを水中に沉めて探る钓り)で、常に鱼达は我々の目の前に现れ、参加者全员がすばらしい体験をすることができた。山口県から参加の罢さんは、普段は山岳渓流にアマゴやイワナを狙って出かけているのだが、今回のようなゆったりとした大场所でのライズフィッシングにはあまり惯れていなかった。そのため、ライズに囲まれるような状况でも始めの2日间は纳得のいく钓りはできなかったようだ。しかし、3日目にもなり、だんだんとライズへのアプローチを学び、なんとか1本目をあげてからは、まばらなライズの中でも次から次へと鱼を钓り上げて行った。彼の今回の最大鱼はなんと62肠尘のモンスターであった。今回初参加の厂さんは、初心者でフライキャスティングもままならなかったのだが、フライを足元から流れの中に流し込む方法で、50肠尘クラスの鱼を何匹かキャッチすることができた。 |
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