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产卵のため、帰ってきたサケたちはエサを食べないといわれている。そもそも、沿岸まで回帰したサケたちは、产卵に备え、十分に栄养を蓄えているため、エサを捕食する必要は无いのだ。
では、回帰したサケたちはなぜ钓れるか?
结论から先に述べると、成熟までにまだ间がある个体は“捕食”の要素が强く、完全に成熟している个体は、“威吓”の要素が强いと私は考えている。
シロザケやカラフトマスは成熟に伴って、消化器官は着しく小さくなり、エサを捕食しなくなる。ところが、私はこれまで、回帰したサケたちの中でエサを食べている个体をかなり确认している。人工授精に使用する完全に成熟したシロザケですら、胃の中から小鱼を见つけたことが2回もある。
今回は、これまで私が観察した「エサを食べているサケたち」をについて绍介したい。
本题に入る前に、まず、サケの仲间について整理をしたい。
世界にサケ科の鱼は66种いるといわれているが、その中で一度成熟すると死んでしまう种は、シロザケ(サケ)、カラフトマス、ベニザケ、ギンザケ、マスノスケ及び海降型のサクラマスの6种である。そのため、この6种以外は、成熟后も生き続け、翌年以降も产卵することが出来るのだ。日本人にとって「サケは卵を产むと死んでしまう」というイメージが强いためか、サケの仲间は全部同じように死んでしまうと思っている人が多い。サケの仲间といっても、この成熟后に死亡する6种と他の种を分けて考える必要があるのだ。もっとも、共通することもあり、たとえば、成熟すると生殖腺が大きくなるため、消化器官を圧迫するなどの影响があり、捕食量は少なくなる倾向がある。 |
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沿岸で渔获されたカラフトマスの胃内容物。カタクチイワシと思われる小鱼を3匹捕食していた。
上は生殖腺(白子) (撮影:2000年8月23日) |
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沿岸で渔获されるシロザケ、カラフトマスを调べると胃内容物が见つかる场合が少なからずある。特に产卵まで1ヶ月以上あるカラフトマスには、その倾向が强い。
写真は、标津沿岸で渔获された成熟まで1ヶ月ほどのカラフトマスだ。この时は、10个体中4个体のカラフトマスからも胃内容物が见つかった。ただ、别の年に同じような个体で调べたことが何度もあるが、まったく见つからないということもある。胃内容物が见つからないのは、単に捕食できるエサが少ないということも考えられる。
また、忠类川で钓られたカラフトマスの胃の中から「红染めイカ」が入っているのも何度か见つけたことがある。忠类川でエサ钓りを行う人は「红染めイカ」を使う人が多いので、当然といえば当然だが???。エサ钓りの人に闻くと赤く染めないイカは、ほとんど钓れないそうだ。
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忠类川でのエサ钓りの仕掛けにタコベイト(タコのような形のビニール製の疑似饵のこと)を付ける人が多い。シロザケにはサンマの切り身、カラフトマスには红染めイカが有効とのこと。 |
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シロザケは、沿岸、河川ともにカラフトマスと比べ、胃内容物が见つかることは极めて少ない。
サーモン科学馆の大水槽(海水の水槽)では、通年、毎年7月から、标津沿岸で渔获されるシロザケ、カラフトマスを展示している。両种の他には、ニジマス、イトウ、アメマスなども展示しているため、オキアミやカタクチイワシなどをエサとして与えている。
このエサを普通、サケたちは无视しており、エサの捕食を全く确认できない年が多いのだが、カラフトマスの场合、年によっては、ニジマスやイトウにまじり、先を争ってエサを捕食することがある(写真参照)。 |
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大水槽にはカラフトマスの他、イトウ、ニジマス、アメマスなどがいる。 写真はオキアミ(エサ)を投入した瞬间。 |
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一斉にエサを捕食する。このときは水槽にいるカラフトマス20尾の内、半数近くが饵付いていた。
(撮影:2001年7月29日) |
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また、この水槽でシロザケが捕食する场面を见ることはカラフトマスと比べると圧倒的に少ない。ところが、サンマの切り身をエサとして投入した际、これまで全くエサを无视していたシロザケがサンマの切り身に猛然と袭い掛かったこともある。何故だが分からないが、シロザケはサンマの切り身が好きなようだ。
サーモン科学馆で饲育しているキングサーモンやベニザケは、完全に成熟しているにも関わらず、エサを捕食する个体もいる。水槽で饲育し成熟した个体は、水槽が小さいこともあり、天然のものと比べるとサイズはかなり小さい。キングサーモンのオスにいたっては体长20cmほどで成熟するものもいる。饲育している个体の中には、成熟后に毙死せず、复数年にわたって成熟する个体すらいる。
小型の个体は、代谢が活発なためなのかもしれない。これは、鱼种に関わらず全てに当てはまる可能性もある。
以上、回帰したサケたちの捕食例について书いたが、胃内容物はあるものの、消化吸収能力が正常に机能しているかは分からないことを付け加えさせていただく。
したがって、鱼种による违いもあるだろうが、产卵までまだ间があるものほど、また、体长が小さいほどエサを捕食する可能性が高いのではないかと考えられる。
次回は、产卵行动に伴う威吓行动について绍介したい。
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