鮭と食
サケの人気加工食品のひとつにサケフレークがあります。サケフレークはサケの身を蒸して、くずしたもので、お茶渍けの具、ふりかけ、サラダなどによく使われます。サケフレークの製造は、鱼を蒸したり、身をほぐしたり、小骨を取り除くなどたくさんの工程あります。ここでご绍介するサケフレークの加工は、北海道のマルハニチロ食品森工场の工程です。
主に北海道产の鮭を使用します。
サケ原料
骨や皮、血合い等を除去し丁寧に鮭の身だけをとります。
身採り
レオニーダー釜で原料と调味料を加热混合します。
コンベアー上で异物の有无を确认します。
选别
コンピュータースケールで规格に合わせ计量します。
空瓶に製品を詰めます。
充填
异物検知机を通した后、重量を确认します。
瓶の中を真空にして、キャップを缔めます。
规定の温度、时间でレトルト加热杀菌を行います。
レトルト杀菌
コンベアーに製品を流し、密封されていることを确认します。
瓶に胴ラベルシールを贴ります。
箱詰め后、出荷します。
箱詰め
メフン(アイヌ语で鱼の肾臓の意味)は、サケの中骨に沿って付いている肾臓を使って作る塩辛(塩蔵熟成)です。色は黒く食感にとろみがあります。延喜年间(900年代)の古代から主に酒の肴として珍重されているほか、ストレスを回復させる栄养素であるビタミン叠12が豊富に含まれているため、健康食品としても注目されています。
(道立网走水产试験场 报告书より)
产卵期のシロサケを原料にしますがメスはやや自己消化が进みやすいため、良品を得るためにはオスのみが用いられます。
生ザケの内臓を除いた后、背わたの中心に刃物で縦に2分するように切り目を入れ、スプーン状のメフンかきで头部侧からかき取ります。希薄食塩水で十分洗浄し、水切り。饱和食塩水2、メフン1の割合でかくはんしながら15分程度塩水渍けし、また水切りをかね风乾するか、高分子吸着剤で脱水してから冷所で熟成をおこないます。
メフンは内臓器官であるため、酵素活性が高く自己消化による软化が进みやすいので、塩分を13%内外に调整し、冷所保管により约1年间は原型を保持します。その后は液状となりますが味は円熟し、これを好む人も多く、新潟県村上市の料亭では7年物のメフンをだすところもあります。
饭寿しは、鱼肉を米饭と麹(こうじ)で渍け込む発酵食品です。ほっけやハタハタで作る饭寿しもありますが、シロサケやベニザケでつくる饭寿しは特においしく、人気が集まります。
大まかな加工工程をご绍介します。秋サケの塩引きを水さらし(塩抜き)したのち、切身にし、米饭と麹(こうじ)のあわせに、塩、酒、みりん、酢などとニンジン、キャベツ、生ショウガなどの野菜といっしょに樽に渍け込みます。つぎに、渍け込みを终えたものから顺に盖をして氷温库に运び込み、次々に重石を乗せて加圧していきます。加圧することによってアミノ酸発酵がおこり、饭寿しの旨味を引き出し、约1ヶ月间じっくりとねかせることにより饭寿しがさらに熟成し、よりおいしい饭寿しへと生まれ変わっていきます。
鱼介类を塩蔵して长期间熟成させることによって、アミノ酸発酵が进み、アミノ酸やペプチドの旨味成分が増してきます。そこで液化した部分を集めたものが鱼しょう油です。その代表的な製品が秋田の「しょっつる」で、いわし、はたはた、小あじ、アミなどを原料にしています。この秋田地方の鱼しょう油は歴史が古く、「日本书纪」(720年)に鱼醤献上の记事が见られるほどです。ほかの地方の鱼しょう油では、スルメイカの内臓を原料にした「いしる」(石川県能登)、イカナゴを原料にしたイカナゴしょう油(四国)などがあります。
サケを原料にした鱼しょう油も最近北海道で作られており、“秘蔵、絶妙の调味料”と料理人の中では重宝されています。外国にも鱼しょう油は多く、ベトナムのニョクマム、フィリピンのパティス、タイのナンプラ、欧米のアンチョビーソースなどが有名です。
サケの加工品の中でも珍品中の珍品がサケのチュー(胃袋)の塩辛です。チューの塩辛はサケの胃袋を短册に切ったもので、こりこりとした歯触りがなかなかで、酒のつまみやご饭に喜ばれる一品です。しかし、大量に処理されるサケの内臓物からいちいち胃袋を取り出すのは困难きわまり手间がかかり、サケの产地である东北や北海道ですら、あまりお目にかかれない希少食品です。製法は、调理した胃袋の重量に対し、约20%の塩を加え、さらに旨味をだすため、麹(こうじ)を加え贮蔵します。
新潟県村上市に伝わるサケの干物です。叁面川(みおもてがわ)に产卵のために遡上してくるシロサケのオス(ブナ模様がでてやや脂の抜けた6~8办驳のものが最适)を塩引きにして、夏まで长期に阴干した塩蔵风乾発酵食品です。食べる时は、薄くスライスして、酒とみりんに浸して食べます。酒の肴に好まれ、お土产用に人気があります。
とばはサケの塩乾品です。 「とば」とは、漢字で冬葉と書き、アイヌ語で「群れ」を意味する言葉です。北海道や東北などでよく製造されています。製造法は、サケを三枚におろし、若干の塩味をつけ、皮を付けたまま、尾部を残して身をタテに切り、乾燥させたものです。また、調味液に漬け込み、乾燥時間を短くして、やわらく仕上げたものを「ソフトとば」といいます。食べやすく一口サイズに切ったものや、白ゴマを散布したものもあります。
ますずしは早ずしの一种です。曲げ物の底に放射状に笹の叶を并べ、味付けした酢饭を詰め、この上に调味したサクラマスの身を并べ、笹の叶をかぶせフタをした后、上から重石をのせ加圧した製品です。江戸时代から作られ、幕府に献上されていました。富山県の代表的な特产物。
参考文献:「全国水产加工品総覧」监修:福田 裕?山泽正胜?冈崎恵美子(株)光琳 平成17年6月発行
「北の水产加工事典」 监修者 中村全良(株)北日本海洋センター 平成2年7月30日発行
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